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黒潮文化の流れ
未だ会ったこともない、気心もしれていない、北海道でヘニュード・イオンカを継承されている誰の許可もなく勝手に自作し、人前で演奏している人へ。

最近、北海道でヘニュード・イオンカだといって自作し、継承者のお二人の願いに反して原材料(間違えていますが…)まで人前で話している極少数の和人がいます。

ヘニュード・イオンカというのは、私が長い間ディジュリドゥのルーツを追い求め、辿り着いたアイヌ文化の物です。そしてヘニュード・イオンカとディ ジュリドゥの接点を見出し、お二人の伝承者に出会い、ヘニュード・イオンカの文化を、和人である私に託していただきました。そしてアイヌ文化と共にヘ ニュード・イオンカを復興させるべく、様々な困難にあいながらも活動しております。
ヘニュード・イオンカという名称も、この神聖な道具をカテゴリするにあたり、お二人の同意と共に付けさせてもらった名前です(伝統的に呼ばれていた名前は他にもありますがお二人の経緯を尊重し付けさせてもらっています)。


この尊いアイヌ文化の一端を任されるということは、ヘニュード・イオンカに関係する範囲について私がアイヌモシリ(北海道)においてこの植物が人に乱獲されないように、生態系を崩さぬように責任を負う事にもなります。


オーストラリアの現状をご存知でしょうか?
伝統的にディジュリドゥが使われている地域ではちゃんとコントロールして作られているのに対して、伝統的に使われていない地域では入ってくる情報のみで勝手に作られ、挙句の果てに原料のユーカリが無くなるほどにまでなっている地域があります。




この楽器の原材料は石井ポンペさんも故・秋辺今吉さんも口外していません。何故なら自然破壊を危惧しているからです。北海道にお住まいの方で、たまたまこの植物が生えている場所の近くに住んでいる方もいるでしょう。
しかし、それはヘニュード・イオンカとして、このアイヌ文化に触れる理由にはなりません。
その情報を発信した人間への敬意、そして責任を全く無視する行動の理由に果たしてなるでしょうか?
イダキに例えれば、ヨォルゴ族の了解もなく勝手に文化や聖地へ立ち入ってイダキを作り、これがアボリジニ文化だと言うことが許されるでしょうか?


私が当初、このヘニュード・イオンカの情報を発する時にこの問題に悩まされました。
こういう事態を招く事が容易に察する事が出来たからです。
しかし、お二人のヘニュード・イオンカの存在、そして文化を途絶えさせたくないというお気持ちを受け継ぎ、自分なりに協力させてもらう事になったのです。
ある時、秋辺今吉さんから真似する人間が出てくるから気を付けなさいと言われた事があります。
本当にその通りで、筋道を通さず粗末に扱われている事に対し非常に腹が立っています。


私も、ディジュリドゥ演奏家である限り、日本古来のディジュリドゥが在ったという情報が入ってくれば、近くに住んでいれば、それを自分で製作したい、とい う気持ちは判らなくもありません。
しかし、それを継承されている方の許可もなく人前で披露したり、よく解ってもいないのに口舌を垂れる事にはどうしても理解できません。


それをすることで、実際の、生の声を聞き逃す事になるでしょう。
そして一度そういう事をしてしまうと、何より大事なこの文化に触れることで得られる様々な素晴らしい恩恵を逃す事になります。



物事には筋道が在ります。現代では軽視されてたいして大事にされていませんが、これは本来、人間の基本です。人が大切にしている文化に触れる時はそれなりの筋を通しましょう。
それを全く無視しておきながら、民族楽器演奏者など鼻で笑わせないで欲しい。
まさかそんな基本的な事も判らずに人前に立っているわけではないですよね?


はっきりと言っておきます。
ヘニュード・イオンカはあなたの話題作りや自己満足を満たすために存在しているのではありません。


文化の伝承とは愛の中で育まれていくものです。
インターネットで誰かが発信している事をそのまま拝借して勝手に行う事ではありません。
それとも、ヘニュードやイオンカにはその程度の価値しか無いとでも思われているのでしょうか?
もしそうであればこれほど悔しい事はありません。



そのような人々は結局、真似はしてみたものの、たとえその行動で多くの自然破壊を招いたとしても、責任逃れ・・・という事態に陥る事が容易に予想されます。



そして、その責任がまわってくるのは、この文化を紹介した「私」という事になるのです。



それだけはどうしても避けたい。
こういう事態は果たしてこの文化に行き着き、復興させようとする人間に対する敬意なのでしょうか?
自然を破壊し続ける人間をも受け入れ育んでくれる大地に対する敬意なのでしょうか?


幸い、北海道においてもこのような行動を取る人は極少数だと思いますが、この先に招く事態を懸念し、この場を借りて書かせてもらいます。

もしもこれに該当される人は一度よく考えて下さい。
あなたのその行動は軽率以外の何者でもないです。

このブログをチェックしているでしょうから、もし反論があるようでしたら宛先がプロフィールに書いてあるのでいつでも連絡下さい。お相手いたします。



マーキー・ジョモラ




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プロフィール
HN:
Marquee Djomula
性別:
男性
自己紹介:
マーキー・ジョモラ

2000年にオーストラリア、北東アーネムランドで伝説のイダキ(ディジュリドゥ)マスター、ジャルー・グルウィウィと出会い、イダキの伝統奏法、伝統曲、製造方法と文化を学ぶ。
13日間に及ぶ儀式に参加を許され、一族の血を表す赤オーカー(儀式の際身体につける顔料)を受ける。
守護霊と3つの名前 、秘密の名前をもらいジャルーの孫として受け入れられる。
二回目の訪問により太古の日本人がカヌーで村を訪れたという唄を歌い継いでいる事を知る。

2004年にアイヌ民族にディジュリドゥと同じ原理の単筒笛(たんとうてき)、へニュードとイオンカを発見。その伝承者、石井ポンペ氏(ヘニュード)、故・秋辺今吉氏(イオンカ)と出会い、ジャルーより学んだ製法によりへニュードとイオンカの制作を始め、漆ヘニュード・漆イオンカに辿り着く。
その他、約三年に渡るフィールドワークにより沖縄の単筒笛の存在、東北蝦夷のコサ笛の伝統的な作り方を発掘。

現在、古代ヤポネシア精神を復興する為に全国各地でのソロ演奏活動や日本列島における単筒笛文化啓発活動をしながら、故・秋辺今吉氏の意思を継ぐ為にワークショップも主催。

ソロ活動の他にトライヴァルロックバンド・アイヌアートプロジェクトでの演奏や、石井ポンペ氏との共演を重ね、伝統奏法を元に新たなヤポネシア奏法を模索し続けている。



黒潮文化の会代表。
http://marqueedjomula.web.fc2.com/index_mg.html


hi i`m marquee djomula. i study traditional aboriginal music. when i was 23years old, i met one great parson,djalu gurruwiwi. he gave me big love and secret name to me. he teach me how to play yolung style.and how to make yidaki. and join to dance on 13days ceremony.and djalu painted red orcar on my body. then i start visit djalu and lean spirit. when i visit secand time,djalu teach me one story from longlong time ago. it`s about japanese people visited the yolng villege by cunoe and dancing together. yolng people has a song about it and still sing on ceremony. it`s very very important for japanese people`s spirit and mind. perhaps can find a didgeridoo conection about from yaponesia to sundaland! when i was 26years old i find a japanese indigenous people(call ainu) have same principle of didgejedoo. call henyudo or ionka. then i start seaching yaponesian(japan`s old name.befor civilization) music and revivaling henyudo and ionka culture with last legendaly parson.


E-mail: marqueedjomula@gmail.com

★CD(古いCDデッキだと再生されない事があります)
Return to tribe
Marquee djomula
¥2000

★ディジュリドゥ教則DVD
How to traditional style 初級者編
\3500

CDとDVDはmarqueedjomula@gmail.comへご連絡ください。



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